« 20冊目 呪われし者の女王 | トップページ | 22冊目 緊急の場合は »

2007年3月20日 (火)

21冊目 半落ち

横山秀夫著の「半落ち」ですが、しばらく積ん読く(つんどく)になっていました。 映画の話題も下火になり、完全にブームに乗り遅れましたが、最近ようやく読みました(w

評価:星4つ ★★★★

これが読み始めてみるとなかなか面白くて、2日の通勤電車で読んだ後、家で残りを一気に読んでしまいました。

物語は、現職警察官の梶総一郎がアルツハイマーの妻を殺し、2日後自首してきた事件について、刑事、検事、記者、弁護士、裁判官、そして刑務官それぞれの視点から語られます。

事件自体は単純で本人が自首していますが、殺人後自首するまでの2日間何をしていたのか、ということは黙秘を続けます。

警察内部の隠蔽体質から始まりますが、読んでいるうちに純粋に本人の空白の2日間がなんだったのか、何を待っているのかに興味が湧いてきます。

真面目で人柄の良い警官であった梶が、妻から「殺して」と頼まれてやった犯行・・・。 一度は後追い自殺を試みたものの、何処かを彷徨ってからの自首。 自首の直前に書いた「人生50年」の書。 それらが何を意味するものなのか。 それぞれの立場の人間が探ろうとします。

が黙秘する謎を次々にバトンタッチしていくような感じです。 ですが、それぞれの人にも物語があって、各章が独立した短編のようにもなっています。 謎は最後の刑務官の章で解けますが、通常のミステリのように謎を解くために読むというより、各登場人物の物語を読みつつ、それぞれの視点からこの事件を見ていくといった感じでした。

凶悪犯罪の捜査を指導するベテラン刑事と警察内部の闇、正義感に燃えるエリート検事と組織の圧力、特ダネを掴もうとする記者の挫折など個々のストーリーも読ませるものがあります。

推理することが目的ではないので、謎を独力で解くのは難しいと思いますが、最後分かった時、「ああ、そうか・・。」と哀しいながらもすっきりとした結末になっています。 映画は見てませんが、本で読んだ方が面白い話だと思います。 読んでいない方はぜひ、一読をお薦めします。

関連リンク(ブログ内)

サイト内のご案内

半落ち 文庫版

ハードカバー

|

« 20冊目 呪われし者の女王 | トップページ | 22冊目 緊急の場合は »

ミステリー」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/191185/14320385

この記事へのトラックバック一覧です: 21冊目 半落ち:

» 闇の職業安定所というのはどういうサイトなのか・・ [闇の職業安定所<闇サイト>で犯罪横行・・・]
闇サイトという名前からしても、危険な犯罪の匂いがプンプンしてきます。 [続きを読む]

受信: 2007年3月21日 (水) 02時31分

« 20冊目 呪われし者の女王 | トップページ | 22冊目 緊急の場合は »