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2006年10月 4日 (水)

1冊目 クリスマスに少女は還る

最初に 紹介するのは、キャロル・オコンネル著の「クリスマスに少女は還る」です。

評価:星5つ ★★★★★

キャロル・オコンネルの作品は、刑事マロリーシリーズを読んでファンになりました。この本はずっと前に読んだのですが、他の紹介文を見てもかなり高評価を得ていると思われます。

ストーリーは、クリスマスを控えた町で二人の少女が誘拐され、刑事が捜査に乗り出す一方、誘拐された少女たちも監禁状態から必死で脱出を試みる話です、と書いてしまうと、ありがちな話に思えてしまいますね。しかし、それは違います。

この物語はミステリーであり、推理小説であり、脱出を試みる少女たちの物語でもある・・そしてホラー?(読んだ人ならわかりますよね)でもある・・・。

まず、主人公格の少女、サディー・グリーンの際立ったキャラクター。ホラー好きで、いたずら好き、衣服から自転車まで紫づくしの問題児。でも、憎めない、ウィットに富んだ少女。作り物の矢を胸に刺し、血糊つけて死んだ振りをして騒ぎを起こしたりと、とんでもないことを平気でやりますが、この本を読み終わるころには、誰もがサディーを好きになるのではないでしょうか。

もう一人の少女グウェンは、州副知事の娘でサディーに比べたらまったく普通の娘(でも後述するように、本当は芯がすごく強いのかも・・)。本を読んだのがかなり昔なので、刑事のルージュはいまいち記憶にありません・・すみません。でもこういったキャラクターそれぞれがとても個性的に、丁寧に描かれています。

そして、捕われた少女たちの運命をハラハラしながら読み進めていくと、ラストにすごい衝撃が待っています。このラストはちょっと想像つかないでしょう。私にとって、子供のころアガサクリスティの「そして誰もいなくなった」を読んだとき以来の衝撃でした。

クリスマスに起こる奇跡・・・。

このラストをどう解釈するかは、読者にゆだねられている点もこの本が長く記憶に残る要素でしょう。個人的には、やはり、最初から独りだった(ネタばれになるのでこれ以上書けませんが)と思ってます。

なぜなら、キャロルの他の作品でも「人のこころ」の問題、その深さをテーマの一つに置いているように感じるからです。極限状態の人の心理。このことから、グウェンって芯が強いのかな・・と感じてしまう。

エピローグの神父と母親のシーンで、サディーに対する親近感や様々な感情が押し寄せてきます。もちろん、ラストを私と違う解釈をした人はまた感じ方が異なるのかもしれません。

最近読んだミステリーで、この本以上に人にお薦めできるものはまだないかなー、と思いますので、ミステリファンなら必読、そうでない人にもぜひ!読んでもらいたいです。

ちなみに、本の画像をクリックすると購入できるサイトへジャンプしますのでよろしければ・・なんてずうずうしく言ってみたりして・・・(w

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コメント

はじめまして。
ブログ開設おめでとうございます。
一番最初の記事をTBしてくださってありがとうございました。光栄です♪
ブログはマイペースで更新するのが長く続けるコツじゃないかなあと、普段放置癖のあるわたしは思います(苦笑)。

この本はホントに、ラストのラストで「そうだったのかー!!」というサプライズがありますよね。邦題はかなりの意訳ですけど、原題以上に内容に合っていて秀逸だと思います(確か原題は「囮の子」だったと思います…)。

こちらからもTBさせていただきますね。

投稿: ちょろいも | 2006年10月 7日 (土) 02時07分

ちょろいもさん、初コメントありがとうございます!感激です。
まだまだブログの勉強不足ですが、気長にコンテンツを充実させていきたいです。

投稿: Elric | 2006年10月 7日 (土) 04時06分

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» 『クリスマスに少女は還る』読了。 [日々のちょろいも 2nd]
 キャロル・オコンネル『クリスマスに少女は還る』の感想をこちらに。いやーん、これはスゴイ。ラストまで読んで呆然。いつまでも後を引くわ…。どんでん返しもの、というとちょっと違うのだけれど、エピローグを読むと今... [続きを読む]

受信: 2006年10月 7日 (土) 02時08分

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